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キャリアコンサルタント、社内研修講師のブログ

セミナー・研修の作り方  あるあるNG例

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先日、「セミナーの作り方」に関するセミナーを開催しました。

今回は、トライアル的にほぼ内輪での開催だったのですが、

ありがたいことに他の方からも「受けてみたい」という声をいただき、

第二弾を検討中です。

 

今日の記事は、その内容から少し…。ありがちなNG例を紹介します。

 

あるあるNG例➀ 目的が分からない

 

これは、セミナーというよりは、社内研修にありがちですが、

「何のために受けているのか」目的が分からないもの。 

上司から「受けてこい」と言われた研修に多いですよね。

受講生の参画意識が低く、

それが講師にも伝わってくるで、やっている側もつらい・・・。

 

実はこれを防ぐためには、「オープニング」のデザインが非常に大切なのです。

例えば、

・今日の内容が具体的にどのように活かせるのかを伝える(学ぶことによるメリット)

・「今日、学びたいこと」を本人に言語化してもらう

こんなワークをオープニングに盛り込むことで、参加者のモチベーションが

高まります!

 

あるあるNG例② 結局、何を学んだのか分からない

 

いろいろと学んだ気がするけど、思い出そうとしても出てこない・・・。

詰め込み式の研修・セミナーにありがちです。

 

そうならないようにするためのポイントは、以下の2つです。

 

➀研修・セミナーの「到達目標」を明確にする

 この時間で何がどうなっていればいいのか、目標を明確にします。

 それをオープニングで参加者にも共有します。

 

②振り返りを行う

 章の終わり、セミナーの終わりに必ず振り返りをします。

 その時に必ず「3つ」にまとめられるようにします。

 

 人が一度に学べるのは、3つまで…といわれています。

 一日の終わりに、「今日のポイントは、コレとコレとコレの3つです」と

 3つにポイントをまとめて振り返りをします。

 

あるあるNG例③ 一方的

 以前、職場の先輩から「一方的に30分以上話す行為は、人権侵害に値する」という

 言葉を聞いたことがあります。

 まぁ、これは大げさかもしれませんが、だまって相手の話を聞くというのは

 それほどつらいことなんですよね。。。

 

 講義をする際は、必ず10分に1度は

 双方向のやり取りを入れるようにしています。

 全体投げかけで質問をしたり、挙手で反応を確認したり、、、

 ペアで話し合ってもらう…などやり方はいろいろとあります。

 10分というのは、「集中して相手の話を聞ける時間」だそうです。

 

今日、紹介したあるあるNG例は、すべて「設計」つまり「デザイン」の

段階に課題があるといえます。

 

セミナーや研修を成功させるためには、講師の技量だけではなく、

事前準備(=デザイン)が大切です!

 

 

最後まで読んだくださってありがとうございました。

「育つ人」と「育たない人」の違いって?

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同じ上司・同じ環境でも「育つ人」と「そうではない人」がいますよね。

その違いって何でしょう。

 

 

70%は経験からの学び

優れたマネージャーの経験を長年調査してきた米国の研究所によると、

成人における学びは、下記の構成になっているといわれています。

 

・人は70%を自分の仕事経験から学ぶ

・20%は他者の観察やアドバイスから学ぶ

・残りの10%は本を読んだり、研修を受けたりすることで学ぶ

 

企業内研修の講師をしている私には少し寂しいデータではありますが、

やはり実際の経験から学ぶことが多いのは事実ですよね。

 

ただし、同じ経験をしても、

「育つ人」「育たない人」がいますよね。

 

経験からどのように学ぶのか

 

組織行動学者のデービッド・コルブが提唱している「経験学習モデル」

によると、下記のサイクルで我々は学びを得ます。

 

➀具体的な「経験」をし

②その内容を「内省」し

③そこから「教訓」を引き出し

④その教訓を「新しい状況に適用する」

 

仕事上手は内省上手! 

つまり、成長に繋げるには、

しっかりと経験の振り返りをすることが大切です。

やりっぱなしではなく、「何が良かったのか」「何が悪かったのか」を

しっかりと振り返り、そこから学びを引き出します。

 

全ての人が経験の後に振り返りをする習慣がある訳ではありません。

上司がコーチング的なかかわりをし、

部下の内省を促すことが、相手の成長につながります。

 

経験学習について、松尾先生の本が非常にわかりやすく、おすすめです。 

職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門

職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門

 

 

 

 

育成につながるフィードバックのポイント

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2回目の投稿は、前回に引き続きフィードバックについて。

育成手法の中でも万能なフィードバック。

 

でも、伝え方を誤ると、

かえってモチベーションを下げてしまったり、

信頼関係にひびが入ってしまう危険性も…。

 

押さえておきたいポイントを紹介します。

 

育成におけるフィードバックの定義については、

こちらの記事から…。

 

addsomething.hatenablog.com

 

 

フィードバックの大原則

 

 

1.「具体的」であること

 「さっきの電話応対、丁寧で良かったよ!」だけでは、

何がどう良かったのががわからず、再現性がありません。

 改善点を伝える際も、抽象的なフィードバックでは、なおしようがありません。

フィードバックは出来るだけ具体的に伝えます。

 

NG例 「さっきの電話応対、なんか冷たい印象だったよ」

OK例 「さっきの電話応対、お客様の言葉をさえぎって

    説明をしてしまったので、『話を聞いてほしい』という

    お客様の気持ちに寄り添えていないように

    聞こえてしまったよ。

    さえぎらずに話を聞くことを意識することで、

    一方的ではない寄り添った対応になると思いますよ!」

 

 ポイントは、

➀客観的事実

②それによる影響・結果

③改善策

 この3つを伝えることです。

 

2.主語を意識する

2つめのポイントは主語を意識的に使い分けることです。

いわゆる「Iメッセージ」「Youメッセージ」です。

 

NG例:「●●さん(You)って対応が冷たいよね」

 

これだと、「批判された」と相手は感じてしまったり、

「否定された」と感じてしまう危険性があります。

 

OK例:「さっきの●●という行動は、私にはこう感じられたよ」

 

Iメッセージで伝えることで、

「あくまでも私にはこういう風に見えた」という伝わり方をするので、

相手も受け入れやすくなります。

 

3.双方向であること

3つめのポイントは双方向であること。

言いっぱなしではなく、「●●さんはどう感じた?」など

必ず相手がどう受け止めたのかを確認します。

 

初めて部下を持つ人にしっかり押さえて欲しい

フィードバックの大原則について紹介しました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

正しいフィードバックとは

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1回目の投稿は、フィードバックについて。

 

わたしが働いていた会社では、

「フィードバック=ダメ出し」と認識している方が

多かったのですが、これは誤りです。

 

 

 

フィードバックとは

フィードバックとは、「客観的な事実を相手に伝え返すこと」を指します。

 

ビジネスの場面で言う「客観的な事実」とは、仕事の結果や、

「私にはこういう風に映ったよ」というものも含まれます。

 

フィードバックの語源

フィードバックという言葉の語源について、いろいろな説があるようですが、

私が好きなのは、feed=食べ物を与える行為 から来ているというもの。

 

親鳥がひな鳥に餌を与える行為が語源であると教わったことがあります。

 

ひな鳥の成長のために、ひな鳥が食べやすいように噛み砕いて餌を与える行為。

 

まさに部下育成におけるフィードバックの考え方に通じるものがありますね。

 

相手の成長のために、

相手が理解しやすいように

客観的な事実を噛み砕いて伝え返す行為。

これこそが育成におけるフィードバックであると思います。

 

フィードバックの効果

育成におけるフィードバックの効果としては、

・相手の良い行動を続けさせる

・正しくない行動は是正させる

といった効果があります。

 

良い行動も意外と本人は気づかずに行っていることがあります。

それをフィードバックして、「今こんな事をしてたけど、それはいいね!」と

ちゃんと伝えることによって、今度は意識的に行動をしてもらえるようになります。

 

フィードバックの伝え方

誰でもマイナスのフィードバックだけでは、

やる気を失ってしまうもの。

サンドウィッチ法と呼ばれる伝え方があります。

 

Step1 プラスのフィードバックをする

 すでに出来ている事など、相手の良い面をフィードバックします。

 

Step2 改善点を伝える

 「悪いところ」ではなく、あくまでも「改善点」です。

 相手の成長につながるように、改善点を伝えます。

 

Step3 励ましの言葉で行動変容を促す

 マイナスの事柄をプラスでサンドするのがサンドウィッチ技法。

 ただし、改善点を伝えた後に「でも全体的にはとてもいいですよ」だと、

 せっかく伝えた改善点がぼやけてしまいます。

 (改善しなくても良い、現状のままで十分というように受け取られてしまう)

 

 「ここさえ直せば、こうなると思うので、ぜひ意識してみて!」

 「意識すれば出来るようになるから、ぜひ取り組んでみて」 などの励ましの言葉で

 サンドするのがポイントです。

 

さて、次回の投稿ではもう少し詳しくフィードバックのポイントを紹介しようと思います。

 

読んでくださってありがとうございました。

 

blog始めました

キャリアコンサルタントの試験に無事に合格した勢いで…

blogを開設しました。

 

恐らく15年ぶり?

(先日、ヤプログのサービス終了のニュースがありましたが、

 まさに第一次blogブームの頃、ヤプログをやってました。懐かしい!)

 

キャリア×コーチングネタを中心に書いていきたいと思います。